パブリシティの視点でみたNHKとは

前回は、「NHKにこう売り込め!−なぜNHKか」でしたね。
「最強のマス媒体&地域媒体」「経済情報はどう扱う?」などでした。


パブリシティの視点でNHKをみるープラス面



 NHKに取り上げられることは、
「中長期的なブランド力の向上に役立つ。独特の価値がある」
と前回述べましたが、もう少し詳しく見てみましょう。

まずメリット、取り組みやすさの面から。


<信頼性>
 作りの丁寧さにかけては、日本一。
ときにヤッツケ仕事の多い民放に比べると、その差は一目瞭然です。手間暇を十二分にかけた取材をおこない、慎重にも慎重に内容を点検して、放送にたどり着きます。

 「地震が起きたら、まずNHKをつける」人が圧倒的に多いのは、伊達ではありません。


<全国放送、海外発信もあり>
 地域限定もけっこうある民放に比べ、どこの島でも山奥でも同じ内容が流れています。世界に散らばる日本人にも届けます。


<多様な再放送>
 民放ではまずないこと。
同じ週にBSで再放送するほか、総合テレビでも2回以上の再放送があり
ます。ブランディングを考えるとき、この繰り返し効果は大きい。


<ほかの番組への移植>
 地方局から全国放送へ。ある番組では短い取り上げ方でも、別の番組で長く取り上げたり、スポンサーがないので、融通がききます。


<一度取り上げた取材先は局内データベースへ>
 二度目以降の売り込みが楽になります。(安心な取材先になる)


<ビジネスが不得手>
 企業・商品・お店情報への取材ルートが弱い。これまであまり取り組んでこなかったから。狙いどころですね。


<企業情報への偏見を逆手に取る>
 企業=悪、消費者=善、という偏見がまだありますが、それを逆手にとり、「消費者にやさしい」「環境に配慮した」などとアピールすれば、露出しやすくなります。


パブリシティの視点でNHKをみるーマイナス面



一方で、マイナス面もあります。デメリット、取り組みにくさですね。


<制作サイドのPR活動、パブリシティへのアレルギー> これまで慣れていないので、やりにくい面がありますが、いいかえれば、ライバルは少ない。


<社名・ブランド隠しがある>
 なんでもかんでも露出してくれませんが、登場できれば価値は大きいです。


<取材が長い、あいまいさを許さない、科学的裏付けの要求>
 丁寧さの裏返し。検証に耐えられる証拠、データの提示が必要になります。それができれば、信頼されること間違いなし。

つまるところ、民放はコマーシャルやペイドパブの枠があるので、お金を払えば何とかなる面がありますが、NHKはそうした枠がないので、「直球勝負」ということになります。
 
いいかえれば、資金的な余裕がなくても、大企業に対抗できるわけです。

企業や商品をとりあげるビジネス番組は意外にたくさんあります。
それは次回で。


(つづく)
posted by 伊藤雄一郎 | 日経を知ろう