部長は絶対権力者、デスクは毎日寝る時間が違う

○部長は絶対権力者、デスクは毎日寝る時間が違う

日経新聞社の編集局について、解説しています。

前回は、「編集局長が紙面の大方針を決める。雑誌と違ってわかりにくいが、さりげなく変更されている」と書きました。

今回は、基本的な部の組織構成について、お話しましょう。担当の分野、規模の違いなどはありますが、だいたいこんな感じの組織です。

権力ピラミッドは、
「部長―デスク(課長職。4−6人)−キャップ(係長・主任に相当。4−6人)−記者(ヒラ。数十人)」となっています。

部長は、部全体の人事と予算を握っています。通常の企業と違って、本社の人事部はあまり権限がなく、ささやかな事務方にすぎません。つまり部員(デスクと記者)のボーナス査定や人事異動などを一手に取り仕切るので、彼らの生殺与奪は部長次第なのです。

編集局全体の部長会に毎日出席して、紙面つくりに参加する一方で、部内では「デスク会」を統率して、その部が責任を持って編集する紙面の方針や、記事の扱いについて、主導権を発揮します。

部長の下に、デスク(課長)が数人いて、日替わり・朝夕刊交代で、部の責任担当面を編集します。記者が出してくる記事を吟味して、そのニュース価値に応じて採用・不採用、掲載面や掲載の大きさを決めます。

土日であろうが、深夜であろうが、デスクの誰か1人は必ず出社していなければならないので、不規則な生活になり、体力的にキツイ仕事です。
私の友人は、
「毎日寝る時間が違うのが辛い」といいます。自由に動き回っていた記者時代と打って変わって、ずっと机に張り付いていなければならないのも苦痛になるようです。

デスクは自分で取材・執筆はほとんどしないので、「編集者」といってもいいでしょう。部長・デスクとも記者出身(記者卒業?)で、デスク以上は管理職で内勤です。そのせいか、だんだん感覚も会社員らしくなっていきます。年齢で言うと、デスクは40代前半が中心です。
    
☆──[今回のまとめ]─────────────   
1.部長が人事と予算を握る      
2.毎日寝る時間が違うデスク
3.デスクは記事を書かない
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posted by 伊藤雄一郎 | 日経を知ろう

経済部が一番、政治部が二番

○金融経済部が一番、政治部が二番

日経新聞社の編集局について、解説しています。

前回は、「経済畑が強く、地方が少ない。<少年探偵団>の謎」について書きました。

編集局は、東京本社の場合、30以上の部によって成り立っています。そのうち、記事の審査や管理、写真などを除いた、いわゆる一般的な意味の「新聞記者」が在籍して取材執筆しているのは、ざっと20ほどです。

具体的にみていきましょう。
まず、経済関係の「硬派」から。

<金融経済部>
日経の本丸です。最大のエリート部署で、優秀な記者が他の部署からも、どんどん集められます。もっとも社長を輩出しています。自分たちが一番偉いと信じて疑わないので、別名「帝国主義」

霞が関の経済官庁すべて、日銀などマクロ経済を担当しています。記者の数は4〜50人います。もうひとつの別名は、「(新聞の)1面担当」。
本紙の1面は金融経済部が基本的に書くものだ、という暗黙の了解があります。
誇りを持つと同時に、責任を負っているといってもいいでしょう。

日経は官尊民卑なので、官庁ネタは常に大きな扱いになりがちです。他紙では小さな扱いのネタが、1面トップにきたりします。ときどき、1面にふさわしいニュースがなくてデスクが困ると、キャップが事前に仕込んでおいた、本省の課長補佐クラスの考えたアイデアを出してみたりもします。
「なぜこれが1面トップなの?」と感じたら、思い出してください(笑)

ロンドン、ニューヨークなど、欧米の主要な海外支局にも、必ず記者を派遣しています。

<政治部>
経済部に次ぐ社内的地位があります。経済部以外で社長を出すのは、ここだけです。記者を経て政治家になった人もいて、有名なところでは、宮沢喜一氏と争った田中六助氏(元自民党幹事長)、現在では、中川秀直・元自民党幹事長がいます。

永田町にある各政党や霞ヶ関の中央官庁などを担当しています。記者は30−40人います。新聞社の旗を立てたハイヤーを乗り回し、政治家や官僚への「夜討ち朝駆け」を日常的に繰り返し、たくさん取材していますが、記事にできない裏話が多く、また他紙に比べて政治面が少ないので、あまり執筆ができません。

海外支局では、ワシントンや北京などに記者を必ず出しています。
                          
☆──[今回のまとめ]─────────────   
1.金融経済部は日経の本丸     
2.特徴は「帝国主義」「1面責任担当」
3.政治部は取材しても書かない
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posted by 伊藤雄一郎 | 日経を知ろう

編集局長が紙面の大方針を決める

○編集局長が紙面の大方針を決める

日経新聞社の編集局について、解説しています。

前回、「現場(記者)重視の風潮、個人の権限が強い。新人記者でも尊重される」と書きました。

一般企業との違いはここにあると思います。
とはいえ、日経も企業であり、タテ社会であることに違いはないので、一般企業と同じ面も、もちろんあります。

組織的なことでいうと、編集局の権力ピラミッドは、
「編集局長―編集局次長―部長―デスク(課長)−キャップ(係長・主任)−記者(ヒラ)」となっています。

編集局長は、専務あるいは常務取締役でもあり、販売や印刷など他の局長たちと一緒に、本社の最高意思決定機関である「常務会」(常務以上が出席)に参加します。

日経新聞本紙の編集については、編集局長が全面的に責任を持っており、おおまかな大方針を決定します。つまり雑誌でいう編集長と同じですね。
日経産業新聞日経MJについては、複数いる編集局次長がそれぞれ編集長を兼ねています。

「編集長が変わると、紙面が変わる」
とマスコミではいわれます。出版社の発行する雑誌は、編集長の個性が前面にでやすいので、最近では、たとえば「ヘアヌード写真の掲載をやめた」週刊誌とか、「事件モノをあまり載せない」と決めた雑誌があります。

雑誌と違って、毎日読みなれた新聞はあまり大きな紙面の特徴の変動がないように思われがちですが、春や秋になると「新紙面のお知らせ」というのが1面に載り、連載の企画記事が新設されたり、コラム欄がスタートしたり、さりげなく変更されています。

これらは編集長の考え方・好みとみて間違いなく、通常の紙面でも、たとえば、アジアの記事が大きく扱われているのを見て、
「アメリカの話で作り直せ」などとわがままをいって、部下を困らせたりします(笑)

このあたりは、一般の企業でもよくあることですね。

☆──[今回のまとめ]─────────────   
1.組織形態・権限は一般企業に同じ      
2.編集長が編集方針を決める
3.さりげなく紙面の変更を実施
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経済畑が強く、地方が少ない。「少年探偵団」の謎

○経済畑が強く、地方が少ない。「少年探偵団」の謎

日経新聞社の編集局について、解説しています。
前回までは、組織的な事情などを説明しましたが、ここからは、各部の解説をしていきます。

日経の編集局には、他紙にない、いくつかの特徴があります。
まず、経済関係の部が多く、手厚く報道していること。社内用語で、経済関係の部を「硬派」、それ以外の部を「軟派」と呼びますが、圧倒的に硬派に部と記者の数が多く、したがって出世コース、つまり会社の上層部も硬派が握っています。

朝日・読売・毎日など一般紙は、政治部、社会部に人数が多く、社内権力も握っています。永田町、警察などに記者を多く配置し、社長など会社トップも、これらの部の出身者が圧倒的です。

また、地方支局が少ないです。全国都道府県のすべての県庁所在地+大きな都市には支局をおいていますが、小さな県の場合、県庁所在地のみに支局長しか記者のいない「1人支局」が中心です。

その結果、地方で大きなニュースが発生すると、東京や大阪から記者が出向いたり、通常取材でも、支局をおかまいなしに、直接現地の企業の本社や工場に出張してしまいます。

新入社員は、まず東京か大阪の本社の部に配属され、2,3年の間、基礎を叩き込まれてから、「こいつはもう1人で記者の仕事をこなせるだろう」と判断されてから、地方に出されます。つまり、地方にいくのは左遷ではなく、一人前になった証なのです。

しかも、地方勤務は3年間と期限が決まっていて、しかも東京よりはるかに企業が少ない分、ゆったりできるので、多くの記者は喜んで地方勤務に行きます。3年たったとき、時間に追われる東京に戻りたくなくて、延長願いを出す記者も珍しくありません。

これが一般紙やNHKの場合、新人はまず地方勤務、しかも大きな都市でなく、へんぴな地域の支局から始まります。「警察・高校野球・選挙」の3点セットを数年間こなし、1人前と認められたら、大きな都市の支局に移り、そのうえで認められたら、やっと30歳前後で東京や大阪の本社にいけます。

そのため、一生のあいだ、一度も本社勤務を経験することなく、地方を転々として、ドサまわりで終わる記者もたくさんいます。日経ではありえないことです。

逆に言うと、大学を卒業したばかりの若造が大企業の社長にいきなり取材にきて、トンチンカンなインタビューをするのも、こうした事情から起きるのです。記者会見でも、他紙のベテランに混じってチョロチョロするので、「少年探偵団」と揶揄されたりします(笑)
                          
☆──[今回のまとめ]─────────────   
                              
1.編集局は経済関係の部が強い     
2.地方支局が少ない
3.「少年探偵団」は教育方針の違いから
                                  
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管理者のデスク・現場を仕切るキャップの下に記者がいる

○管理者のデスク・現場を仕切るキャップの下に記者がいる

日経新聞社の編集局について、解説しています。

前回は、「部長は絶対権力者、デスクは毎日寝る時間が違う」と書きました。

 もうひとつのデスクの役割として、部の中にいくつかあり、たいてい業界ごとになっているグループ(班)の1つをマネジメントすることがあげられます。「編集者」として部の責任紙面の編集をすると同時に、キャップ以下の記者を統率する「管理者」でもあるわけです。

毎週1回程度、「グループ会」を行い、各記者がいま何のテーマを取材しているか、どんなトレンドが起きているかなどを把握し、紙面つくりに反映させていきます。

とくに記者クラブなど現場で情報に直接触れているキャップとの連携は密にしていないと、記事が出てこないことになってしまうので、気を使います。誰でも一度は「紙面が真っ白の新聞」という悪夢を見るそうです(笑)

デスクは中間管理職なので、「社内政治」にも関与していくことになり、自分の担当日に記事を大きく扱ってもらえる(1面などに)よう、他の部(とくに整理部)との人間関係をつくるのも仕事です。マージャンや飲みニケーションなどの手段を使って、社内人脈の強化を図ります。もちろん上層部への覚えもめでたくして、将来への布石をうつ必要もあります。

課長職であるデスクの下に、デスクとほぼ同じ数のキャップがいます。一般企業でいえば係長・主任に相当しますが、実際は管理職でなく、記者と同じヒラ社員です。「日銀クラブのキャップ」「(首相)官邸キャップ」などというのは、この人たちです。

現場の責任者で、グループ(班)を実質的に取りまとめます。さらに自分の担当分野も持ちながら、新人の面倒も見なければなりませんので、キャップは一番大変な仕事でしょう。新人については1年間マンツーマンで教育を担当し、取材のしかた・記事の書き方などを手取り足取り指導します。

とくにニュースが少なくて、紙面の編集に困ったときなどは、デスクがガンガン攻め立ててくるので、ストレスは相当なものです。そのため、キャップはいつでも出稿できるように、常に引き出しにそっとネタを忍ばせています。年齢でいうと、40歳前後です。日経は年功序列型の人事方針なので、デスクまでは年齢で自動的に出世の階段をのぼります。

こうしたヒエラルキーの下に各記者がいて、それぞれの業界などの担当を持って、取材・執筆にあたっています。日常、企業の人たちが接するのは記者だけですが、日経の記者といえど「会社員」であり、実際にはこうした組織の中に位置して、活動していることを知っておくと良いでしょう。
    
☆──[今回のまとめ]─────────────   
1.デスクは「管理者」でもある     
2.ストレスはキャップが一番大変
3.日経記者といえど「会社員」
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